これから出産を控えている妊婦さんにとって大きな不安の一つが出産時の「痛み」でしょう
痛くない出産が良いとの考えから無痛分娩を考える方も多くいらっしゃるかと思いますが、
自然分娩と無痛分娩の間に位置する和痛分娩をご存知でしょうか?
私の妻は第一子を自然分娩(分娩方式はフリースタイル)、第二子を和痛分娩(分娩台)で出産しました
本記事では妻の経験をもとに和痛分娩についてご紹介します
☑ 出産方法について悩んでいる
☑ 自然分娩の時の痛さをもう経験したくない
☑ 痛みは無くしたいが無痛分娩のリスクが怖い
目次
和痛分娩とは?

和痛分娩とは読んで字のごとく「痛みを和らげる」分娩方法を言います
痛みを無くす“無痛分娩”と痛みへの対策をしない“自然分娩”の間に位置づけられますね
ただし、痛みの程度が自然分娩と無痛分娩の中間にあるわけではないのでそこは注意してください!
和痛分娩の定義は曖昧なところがあり医療機関によって多少の違いがありますし、痛みの感じ方も個人差があります
では、和痛分娩はどのようにして行われるのか次に説明します
和痛分娩の方法〜妻の場合

ここでは妻の経験をもとに和痛分娩の方法・流れをご紹介します
和痛分娩の定義や方法については医療機関で多少の違いがあるため、詳しくは受診されている(もしくは予定のある)医療機関でお尋ねください
- 出産予定日を決めて、その前日の15時頃から入院
- 19時に硬膜外麻酔用のチューブ(硬膜外針)を背中から挿入。
チューブを留置したまま一晩過ごす - 翌朝9時に分娩促進剤の点滴開始
- 分娩が進行してきたところで硬膜外麻酔を入れて痛みをコントロール
- 14時30分頃出産
出産の流れはこのようなものでした
和痛分娩や無痛分娩と聞くと最初は「どのように痛みを取るの?」と疑問に思いますが、どちらの分娩でも“硬膜外麻酔”によって痛みをコントロールします
硬膜外麻酔のやり方ですが、背中から硬膜外針を入れてその内腔からカテーテルを入れていきます。そのカテーテルから薬を注入して麻酔をするのです
妻の場合は経産婦且つ初産の際もお産の進みが早かったため、麻酔を確実に間に合わせるために前日に硬膜外針を入れていますが、分娩促進剤を入れる当日に硬膜外針を挿入するケースが多いそうです
硬膜外針を入れるときと入れたあとの痛みですが、ほとんどの方は特に痛みを感じないとのこと(妻は若干ぴりっとした痛みがあったと言っていましたが…)
また、血管迷走神経反射のある妻は「体内に管が入っている」ことを意識しすぎてしまうことで震えや軽い嘔気などがありました
和痛分娩のメリット・デメリット

和痛分娩をすることで痛みを軽減できることは想像できますが、それ以外のメリットやデメリットについてもご紹介します
- 痛みが和らぐことで身体的、精神的苦痛を軽減できる
- 緊張が解けることにより分娩がスムーズに進行する可能性がある
- ある程度の痛みを残すため、いきむ感覚が掴める
痛みを和らげるという直接的な効果だけでなく、分娩自体をスムーズに行えるといった間接的な効果も期待できます
分娩の後半になると妊婦さんが“いきむ”ことで赤ちゃんが外に出てきやすいようサポートをしますが、痛みを完全に取ってしまう(無痛分娩)とこの感覚がわかりづらくなり、結果として分娩時間が長くなることもあるようです
すると吸引・鉗子分娩が必要になることもありさらに赤ちゃんに負担を掛けてしまうリスクがあります
その点和痛はある程度の痛みを残しているため、無痛分娩よりうまくいきむことができるわけですね!
- 痛みを完全に無くせるわけではない
- 麻酔による副作用のリスクがある
- 処置と麻酔による合併症のリスクがある
自然分娩と大きく違うのはこの副作用や合併症のリスクです
麻酔の副作用としては、
低血圧・嘔気・かゆみ・微熱などがあります
また合併症としては、
放散痛・背部痛・頭痛・手足の痺れ・感覚麻痺などですね
薬剤を使う以上、また本来自然分娩では行わない外科的処置をする以上リスク0とはいきません
妻に聞いてみた。和痛分娩、ズバリやってよかった?

妻に聞いてみると、
「やってよかった!!やらなきゃ無理だった!!」とのことです
どれだけ体力自慢の方でも出産を終えた頃にはヘトヘトかと思いますが、もともと体力のない妻は第一子出産の際、後半はほとんど力尽きていました(何とかウィダーを流し込みながら頑張っていました…)
しかし和痛をすることで後半まで体力を残すことができ、自分の思った通りにいきむことができたようです
“うまくいきめた”ことを良かった点としてあげているので無痛ではなく和痛でよかったですし、“体力を最後まで残せた”ということから自然ではなくやはり和痛でよかったなと感じています!
最後に
出産に対する考え方は人それぞれのため一概に「コレがいい!」というのはありませんが、自身にとってどのようなお産が適しているのかを考える一助になれば幸いです
今回は痛みにフォーカスしましたが、分娩姿勢に着目した記事もありますので参考にしてくださいね!
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