【MRに転職・就職したい方必見】これがMRのリアルな働き方!〜領域別に紹介




製薬会社の営業職である“MR(Medical Representative)”

日本語では“医薬情報担当者”となり、医薬品の適切な使用を普及するため各医療機関を訪問します

文系出身でも医療に携われる職種であり、また他の業界と比べて給与水準が高く家賃補助などの福利厚生が手厚いのが特徴です

パーソルキャリアが運営するdoda(デューダ)が発表した「全118職種仕事満足度ランキング2019」では第2位2018年版では第1位)と「総合」「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間」「職場環境」の指標において非常に満足度の高い職種です

私は今年でMR歴7年目となりますが、

プライマリー(注1)→中枢神経系→オンコロジー(注2)の経験があります

今回はみなさんにMRが実際どのような活動をしているのか、具体的に想像してもらえるよう分かりやすく仕事内容を紹介していきます

注1:「かかりつけ医」などの最初に受診するような施設、診療科
注2:癌

こんな方にオススメの記事

✓ MRの具体的なスケジュール感が知りたい

✓ プライマリー領域と専門領域の働き方の違いが知りたい

✓ 自分にMRが向いているか考えるための情報がほしい

製薬会社入社後にまずやること

MRとして製薬会社に入社→すぐMRとして活動します!とはなりません

まずはMRとして活動するために、MR認定試験(毎年12月)に合格しMR認定証を取得するための勉強が始まります
公益財団法人 MR認定センター公式HP

企業によって合宿期間は異なりますが、4ヶ月〜半年程寮生活をしながら日夜勉強に励むわけですね

MR試験に合格しないとMRとして活動できないのか?というと実はそうではありません

ただ、MR認定証は持っていて当然の資格です

初めての試験においては毎年何名かは試験に落ちますが、それでも次の年の試験にはまず合格しています

私は経済学部出身ですので当然医療の知識は0!最初の方はうわ〜〜〜きち〜〜〜と思いながら勉強していました…が、同期との距離感がぐんぐん縮まる合宿生活は非常に楽しいものでもありましたよ!

ポイント

・まず勉強!(4ヶ月〜半年)
・8月頃現場に配属され勉強と営業を両立させる
・12月に試験を受ける

MRはどんな仕事?

冒頭説明しているように、
MRの仕事は?と聞かれた際の模範解答は「医薬品の適切な使用を普及するために医療機関に訪問し情報提供と情報収集をする仕事」となります

いや、わかんねえよ!!!

ですよね?
分かりやすく説明します

扱うのは医薬品“情報”

MRは医薬品そのものは扱いません(製剤見本、臨床試用医薬品など一部触る機会はありますが)

医薬情報担当者の名の通り医薬品とそれに付随する情報を医師や薬剤師などに提供(収集も)します

例えば自社医薬品が新規採用・処方される時の流れは次のようになります

新規採用から処方までの流れ

  1. MRが採用権限者(Dr.など)に医薬品Aの情報提供&採用・処方依頼
  2. 採用権限者が採用を決める
    (MRから医薬品卸に医薬品Aが新規採用になる旨を事前に連絡)
  3. 病院や薬局から医薬品卸に医薬品Aの発注依頼
  4. 医薬品卸から病院や薬局に医薬品Aを納品
  5. 医師が医薬品Aを処方

また医薬品の価格に関しては“薬価”というものが国によって決められているため、MRが価格交渉をすることも基本ありません

MRは営業職

生命関連製品を扱うMRといえど営業職に変わりはないので数字(ノルマ)が課せられます

そして予算達成のため、自身が担当する医薬品をなるべく多く処方してもらうために各医療機関のDr.(薬剤師、看護師なども)とディスカッションをして自社品の処方をしてもらうわけですね

しかし医薬品という患者さんの健康状態に多大な影響を与える商品を扱っているため、「予算達成すべく売上をあげる」にあたって独特な難しさがあると感じています

医薬品が適正患者に正しく使われなければエンドユーザーである患者さんに健康被害を与えてしまいます

勧めたお菓子が口に合わなかった、PCが使いづらかったなどとは異なりダメだったときの影響があまりに大きいんですね

そこを考慮しながらも取れる処方は取りきる営業スキルが必要です

ポイント

・扱うのは製品の情報
・あくまでも営業なのでノルマがある

具体的な1日のスケジュール

働き方を具体的に想像できるように、実際のスケジュール例をみてみましょう
実体験をもとにプライマリー、中枢神経系、オンコロジーの領域別で紹介しますね

プライマリー

競合品が多く且つ各製品に大きな差はないために、卸店訪問や少しでも多くの開業医へ訪問するなどとにかく足を使って活します

時間 活動内容
8:00~9:15 卸店訪問(4卸程度)。朝礼(注1)
10:00 営業所帰営or直行。内勤
12:00 開業医訪問①
13:00 開業医訪問②
13:30~14:30 昼食
15:00 開業医訪問③
15:30~16:30 病院訪問
17:00 開業医訪問④
18:00 開業医訪問⑤
19:00 開業医訪問⑥
20:00 営業所帰営(内勤)or帰宅

注1:卸店で行う5分程度のショート説明会

担当施設数が多くなる傾向があるために訪問→移動を頻繁に繰り返します

製薬会社によっては“病院専任MR”なるものを配置していることもありますので必ずしもプライマリー=開業医担当というわけではありません

中枢神経系

プライマリーと比べ担当施設は少なめになる傾向があります(「訪問施設少なくてラッキー!」とも「逃げ道がない。1施設ポシャったら数字達成絶望じゃん・・・」とも捉えられます)

担当施設数が少なくとも、深い専門知識が必要となる領域のため自己学習の時間は多く取る必要があります

時間 活動内容
9:00~11:00 出社→内勤、文献検索etc
12:00 精神科開業医訪問①
13:00~14:00 精神科病院訪問①
14:30~15:30 昼食
16:30~17:30 精神科病院訪問②
18:00 精神科開業医訪問②
18:30~19:00 営業所帰営or帰宅

プライマリーと同じく“病院専任MR”を配置するケースもあります

またスケジュール例には記載していませんが卸店訪問することもたまにあります

オンコロジー

領域の特性上開業医には訪問せず病院での活動になります

中枢神経系と同じく高い専門知識が求められます

時間 活動内容
9:00 出社→内勤、文献検索erc
12:00~14:00 病院訪問①
14:15~15:00 昼食
15:30-16:30 病院訪問②
17:30-19:00 病院訪問③
20:00 帰宅

移動回数は少ないですがその分同じ病院内の滞在時間は長くなります(MRの訪問活動許可エリアで目当ての医師を待ち続けます)

また訪問すればほぼ確実に面会できる開業医と違い、日によっては2時間立ってたけど結局誰にも会えなかった…ということもあります

ポイント

担当領域によって働き方が異なる!

通常訪問以外のイベント

スケジュール例には記載していない通常訪問以外のイベントを簡単にご紹介します

▼薬局訪問
調剤薬局(主にプライマリーと中枢神経系)や病院薬剤部(全領域)へ訪問します。

▼アポイント面談
病院での活動の際は必ず医師と面談ができる確証がないため、医師にアポイントの依頼をし確実に面談ができるよう計画します

▼製品説明会
15〜30分程度の時間をもらい自社製品に関する説明会を開催します。プレゼンの準備は当然ですが、説明会時には弁当や茶菓子を提供することがほとんどのためそれらの手配も必要になります

▼Webセミナー
講演テーマにふさわしい医師に演者の依頼(担当者レベルではなく本社レベルで動く)をし、講演をライブ放送することで全国の医師に聴講してもらいます。製品説明会と開催手順は似ています

▼講演会
演者、座長、講演内容の打ち合わせ、会場セッティング、集客、当日の諸々の対応などを行います。帰宅時間が23時頃になることも多く、また休日開催の場合もあります

▼有害事象対応
自社品による有害事象情報を聞き取った際は内容を然るべき部署へ報告します。薬剤との因果関係がある(もしくは否定できない、不明)の際には詳細調査となり医師に協力を仰ぎながら調査をしていきます。製薬会社、MRとして最も重要な任務といっても過言ではありません

最後に

自分がMRとして仕事をする姿は想像できたでしょうか?

これができているのとできていないのとでは採用面接の際に大きな差が出るかと思います

MRという職業について少しでも理解が深まっていただければ幸いです!




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

平成生まれのパパリーマン。 当ブログにて、あらゆるジャンルにおける「勝てる手」を発信中。 資格:薬事法管理者、FP3級、フラワーアレンジメントデザイナー、飾花インストラクター